お知らせ
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お子さまの排便について、数日排便がなければ「便秘かな?」と気づきやすいと思います。
一方で、毎日排便があっても...
・便が硬くてコロコロしている
・排便時に痛がって泣く
・トイレの時間が長い
・いきんで排便している
・便は出ているけど、量が少ない
・便が漏れてしまう
このような場合も、便秘症の可能性があります。
「毎日出ているから便秘ではない」と思われるかもしれませんが、実際には、小さな硬い便が少しずつ出て、お腹の中に多くの便が残っていることもあります。
今回は、子どもの便秘症についてご説明します。

多くは「機能性便秘」です
小児の慢性便秘症の多くは、腸そのものに明らかな病気がない「機能性便秘」です。
排便を我慢することが、便秘の悪循環につながるとされています。
便が硬い
↓
排便すると痛い
↓
痛いので排便を我慢する
↓
貯留した便が直腸を拡張させる
↓
便意が鈍くなる
↓
便秘が慢性化する
このような悪循環が続くと、次第に便意を感じにくくなり、便が漏れてしまうこともあります。
一方、頻度は高くありませんが、腸の神経の異常 (ヒルシュスプルング病など)、脊髄・神経の異常 (二分脊椎・脊髄髄膜瘤など)、肛門や直腸の形態異常 (直腸肛門奇形など) といった器質的疾患が隠れていることもあります。
そのため、便秘の経過や症状を詳しく確認し、必要に応じてこれらの病気を見逃さないことが重要です。
便秘なのに「便が漏れる」?
しばらく便が出ないと思ったら、ある時から下着に便がついたり、便が漏れるようになったりすることがあります。
これは、重度の便秘によって直腸に大量の便が詰まっていると、その隙間を通って軟らかい便や液状の便が漏れ出すことがあり、Overflow incontinence (溢流性便失禁:いつりゅうせいべんしっきん) と呼ばれています。「便が漏れているから下痢なのかな?」と思われるかもしれませんが、実は便秘が原因で起こっています。
このような場合には、まず直腸にたまった便を取り除くことが必要になります。
便秘の治療 〜痛くない排便を目指しましょう〜
「便秘薬を飲み続けると、薬がないと排便できなくなるのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、子どもの便秘症では、年齢や症状に応じて適切な薬を使用し、痛みのない、スムーズな排便を習慣にすることが大切です。
そのために、便の状態や年齢などに応じて、「浸透圧性下剤」や「刺激性下剤」などを使い分けます。
浸透圧性下剤:腸管内に水分を保持することで便を軟らかくして、排便を促します。
・ポリエチレングリコール (PEG) 製剤:モビコール®️
・酸化マグネシウム製剤
・ラクツロース (糖類下剤):モニラック®️
刺激性下剤:腸の動きを促したり、排便反射を刺激したりして、排便を促します。
・ピコスルファートナトリウム:ラキソベロン内溶液®️
・ピサコジル坐薬:テレミンソフト®️
排便機能が確立してくるのは4歳頃とされています。便が出るようになったからといってすぐに薬を減らすのではなく、硬すぎず軟らかすぎない便を、痛みなく、スムーズに排便できる状態を維持することが大切です。
院長より一言
「便秘かも?」と思うような症状がありましたら、お気軽にご相談ください。薬をうまく使いながら、「痛くない排便」を一緒に目指しましょう!

おまけ:腸内細菌と便秘の関係
腸管には多くの腸内細菌が存在し、腸の働きや免疫などに関わっています。
腸内細菌叢 (そう) と疾患の関わりについては、現在もさまざまな研究が行われており、近年、腸内細菌と便秘の関係についても研究が進んでいます。
私自身も、これまで腸内細菌と腸管免疫に興味を持ち、以下のような腸内細菌に関する研究も行ってきました。
食事と小腸の腸管免疫
タイトル:Diet-dependent, microbiota-independent regulation of IL-10-producing lamina propria macrophages in the small intestine (Scientific Reports 2016)
要約:小腸と大腸の腸内環境の違いに着目し、大腸に比べて腸内細菌の数や多様性が少ない小腸においては、腸内細菌よりも食事 (特にアミノ酸) の刺激が、小腸のIL-10 (炎症を抑制するサイトカイン) を産生するマクロファージの制御に関わっていることを示しました。
胆道閉鎖症手術後の腸内細菌叢
タイトル:Postoperative gut dysbiosis in biliary atresia patients treated by portoenterostomy or liver transplantation (Pediatric Surgery International 2025)
要約:胆道閉鎖症の術後患者さんを対象とした研究で、自己肝で生存されている方、肝移植を行って生存されている方のいずれにおいても、腸内細菌叢の乱れ (dysbiosis) を認めました。肝移植後は、血液検査で肝酵素が正常値になるにも関わらず、腸内細菌叢は正常化しないことは興味深い結果でした。
これらの研究を通して、腸内細菌の持つ様々な働きや、腸内環境を整えることの重要性を学びました。
腸内環境を整えることで便秘が改善する可能性、さらには便秘が改善することで腸内環境が改善し、その他の疾患の予防につながる可能性も考えられます。
例えば、プロバイオティクス (十分な量を摂取した時に、有益な作用をもたらす生きた微生物:乳酸菌やビフィズス菌など) については、子どもの便秘症に有効性を示す十分なエビデンスはありませんが、一部の研究では有効性が示唆されています。診療ガイドラインでは、現時点では「提案」という位置づけになっています。
今後さらに研究が進むことが期待されています。
参考文献:小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン 2025年版, 診断と治療社
次回の小児整形外科 (宮川医師) の診療日は、9月1日 (火) 15:00〜17:00です。
お電話または受付でご予約ください。
赤ちゃんが何度も吐いてしまうと、とても心配になりますよね。
「ミルクを飲むたびに吐いてしまう」
「噴水のように勢いよく吐く」
「何か病気ではないの?」
と不安になって受診される方は少なくありません。
多くは心配のいらない生理的な吐き戻しですが、中には早めの診察が必要な病気が隠れていることもあります。
今回は、赤ちゃんの嘔吐についてご説明します。

赤ちゃんはなぜ吐きやすいの?
赤ちゃんは胃の形が大人と異なり、胃が横向き(横胃)で、胃と食道の境目の働きもまだ未熟です。そのため、ミルクが食道へ逆流しやすく、吐き戻しが起こります。
また、お腹の容量も小さいため、便秘や空気をたくさん飲み込むこと(呑気症)などで腸にガスがたまると、胃が押し上げられ、さらに吐きやすくなることがあります。
機嫌が良く、普段どおりミルクを飲み、体重も順調に増えている場合は、多くが心配のない生理的な吐き戻しです。
一方で、嘔吐を繰り返す場合や全身状態が悪い場合には、重大な病気が原因となっていることもあるため注意が必要です。
こんな時は様子を見ても大丈夫
次のような場合は、慌てる必要はありません。
• 授乳後に少量のミルクを吐く
• 吐いたあとも機嫌が良く、普段どおり飲める
• 活気がある
授乳後はしばらく縦抱きにすると吐き戻しが減ることがあります。また、少し時間が経ってから右側を下にして抱っこすると、胃から十二指腸へミルクが流れやすくなり、吐き戻しが軽減することがあります。
ご家庭でできること
吐いた直後は無理に飲ませず、30分ほど様子を見ましょう。
その後は少量ずつこまめにミルクや水分を与えることが大切です。
一度にたくさん飲ませると再び吐いてしまうことがあるため、少しずつ様子を見ながら進めてください。
早めに受診したほうがよいサイン
次のような症状がある場合は、医療機関を受診してください。
• 何度も繰り返し吐く
• 噴水のように勢いよく吐く
• 元気がない、ぐったりしている
• おしっこの回数が減っている
• お腹が張っている
生後2~8週頃に噴水状の嘔吐を繰り返す場合は、肥厚性幽門狭窄症 (ひこうせいゆうもんきょうさくしょう) の可能性があり、早めの受診が必要です。
また、機嫌が悪くなったり良くなったりを繰り返す(間欠的な腹痛)場合は、腸重積症 (ちょうじゅうせきしょう) を疑います。さらに、粘血便(いちごジャムのような便)がみられる場合は、腸重積症の可能性が高く、速やかな受診が必要です。
すぐに受診(救急受診)したほうがよい症状
次のような場合は、時間外であっても速やかに医療機関を受診してください。
• 緑色(胆汁性)の嘔吐
• ぐったりして反応が悪い
• お腹が張って硬い
緑色(胆汁性)の嘔吐は、腸閉塞や腸回転異常症に伴う中腸軸捻転 (ちゅうちょうじくねんてん) など、緊急手術が必要な病気のサインである可能性があります。
吐物が緑色になるのは、腸閉塞によって十二指腸の胆汁が胃内へ逆流するためです。
緑色(胆汁性)の嘔吐は明らかな異常です。様子を見ずに、速やかに医療機関を受診してください。
嘔吐の主な原因
• 生理的な吐き戻し
• 胃腸炎
• 便秘
• 胃食道逆流症
• 肥厚性幽門狭窄症
• 腸重積症
院長より一言
赤ちゃんは吐きやすい時期があるため、多くは心配のない吐き戻しです。しかし、「緑色(胆汁性)の嘔吐」や「繰り返す噴水状の嘔吐」は、緊急手術が必要な病気が隠れていることがあります。
「受診した方がいいかな?」と迷われた際は、一人で悩まず、お気軽にご相談ください。当院では、小児科・小児外科の両方の視点から、お子さまの状態を丁寧に診察いたします。
受診の際は、「いつから吐いているか」「吐いた回数」「吐いたもの(ミルク・胃液・緑色など)」「発熱や下痢の有無」「おしっこの回数」などを教えていただくと、診断の参考になります。
8月5日 (水) は院長が順天堂大学附属病院での手術参加のため、休診とさせていただきます。
8月11日 (火) 〜16日 (日) を夏季休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
毎週火曜日14:00~16:30に、栄養士による栄養相談を行っています。離乳食や偏食、食物アレルギーなど、お子さまのお食事についてお気軽にご相談ください♪

木曜日は通常休診ですが、毎月第1週の木曜日のみ11:00まで診療を行っています。
この度、クリニックのホームページをリニューアルいたしました。
どうぞよろしくお願いいたします。
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