小児外科・子どものけが
小児外科・子どものけが

小児外科は、子どもの外科治療を行う専門分野です。消化器、肝胆膵、肺、頭頸部、体表など、幅広い領域を扱い、先天性の形態異常、小児特有の腫瘍、急性虫垂炎、鼠径ヘルニアなどの疾患が含まれます。当院では、保存的治療が可能な小児外科疾患については当院で治療を行い、手術が必要な場合には適切な連携医療機関へご紹介いたします。また、切り傷やすり傷などの外傷に対しては、できるだけ傷跡が残らないような治療を心がけています。
へその内側の筋膜に穴が残り、その穴から腸が出て、おへそが突出する状態です。未治療でも1歳までに約80%、2歳までに約90%が自然に改善するとされていますが、残りの10%は残ってしまいます。圧迫療法により治癒率の向上が期待できるため、当院では積極的に行っています。早期に開始するほど効果が高いため、おへその形が気になる場合には早めにご相談ください。2歳以降も突出が残る場合には、見た目の改善を目的とした手術を行うことがあります。
小児の1~5%にみられる、子どもの外科手術の中で最も頻度の高い疾患です。股の付け根から陰嚢にかけて膨らみ、出たり引っ込んだりするのが特徴です。診断された場合には、手術による治療が基本となります。腸や卵巣などが脱出したまま戻らなくなる嵌頓(かんとん)では、膨隆部は硬く、強い痛みを伴い、お子さまは不機嫌になります。嵌頓の場合は緊急の処置が必要となるため、速やかに受診してください。
舌の裏側にある舌小帯が短い、または舌の先端近くに付着している状態です。舌を出したときに先端がハート型になるのが特徴です。軽度であれば問題ありませんが、哺乳がうまくいかない、発音(ラ行・タ行・サ行)が不明瞭などの問題がある場合には、舌小帯の切開を検討します。
胸の中央(胸骨)が内側にへこんだ状態で、肋軟骨の過形成により生じると考えられています。多くは無症状ですが、重度の場合は心臓や肺が圧迫され、運動時の息切れや動悸がみられることがあります。当院では、バキュームベルによる陰圧吸引療法を行っています。早期に開始すると効果が期待できるため(6歳以上)、胸の形が気になる場合はご相談ください。
皮膚にみられる赤いあざで、未熟な毛細血管が増殖する良性腫瘍です。女児に多く、頭や首にできやすい特徴があります。生後2週間頃から出現し、3〜5か月で急速に増大し、一般的に2歳頃まで大きくなり、5歳過ぎには自然に消失します。ただし、経過観察のみでは皮膚のたるみや瘢痕が残ることがあります。大きさや部位によっては治療が必要となり、βブロッカー内服、レーザー治療、圧迫療法などを行います。βブロッカーの内服治療は増殖期に限られるため、必要と判断した場合には速やかに専門医療機関へご紹介します。
右下腹部にある虫垂に炎症が起こる病気です。小さなお子さまでは典型的な右下腹部痛を訴えないこともあり、元気がない、機嫌が悪い、食欲がないなどの症状から始まることもあります。進行すると、腹痛以外に発熱・嘔吐・下痢などを伴います。診察で急性虫垂炎が疑われる場合には、血液検査で炎症反応をチェックします。炎症が軽度であれば抗菌薬投与による保存的治療も可能ですが、炎症が高度な場合には手術が検討されます。
小児では、腸の動きが悪い、腸の水分吸収が多いなどの機能性便秘(明確な病変がないもの)が多いです。便をやわらかくする薬や腸の動きをよくする薬を使用して、毎日排便できるようにすることが目標です。排便習慣が確立するまで時間がかかることが多いので、副作用や依存性の少ない薬を用いながら継続的に治療を行います。3〜4日に1回しか出ない、硬いコロコロ便、いきんで排便している、排便に時間がかかる、便がもれる(Overflow incontinence)といった症状があればご相談ください。
傷の部位や深さ・長さに応じて、適切な縫合糸のサイズや縫合方法を選択します。抜糸後は医療用テープで固定し、できるだけ傷跡が残らないように努めています。傷が浅い場合は、部位によってはテープ固定のみで縫合を行わないこともあります。
傷口の汚れを十分に洗浄したうえで、湿潤療法(傷を乾かさずに治す方法)を行います。浅い傷で滲出液が少ない場合には吸収力の低い被覆剤を用い、深い傷で滲出液が多い場合には吸収力の高い被覆剤を用いるなど、傷の状態に応じて被覆剤を使い分け、きれいに治るようフォローします。
転倒などによる頭部外傷は日常的にみられますが、注意が必要なケースもあります。頭をぶつけた時の記憶がない・頭痛が続く・嘔吐を繰り返す・ぐったりして反応が鈍い・けいれんするといった症状が現れた場合は、速やかに受診してください。また、受傷直後は元気でも、数時間後に症状が出ることがあるため、受傷後24時間は注意して様子をみてください。
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